タイトルからして切なくなる回でしたね。
(地上波ではOPが抜けていましたが、hulu版ではOP入ってました)
冒頭の新カット・善逸の普通の寝顔から。
善逸の夢の風景を見て一番に思うことは
「おいしそうな桃~」
兄弟子の獪岳に投げつけられていた桃。
師匠の桑島さんと修業に励んでいた桃園。
善逸にとって大切な場所が夢の舞台になったようです。
さらに、夢の中の禰豆子の可愛らしさが
善逸目線とはいえ、アニメの禰豆子史上MAX!
鬼になる前の禰豆子の姿を知らない善逸ですが、
彼にとって「人か鬼か」ではなく、「禰豆子か禰豆子じゃないか」
が大切なんでしょうね。
伊之助の夢・洞窟探検隊。
子分その一(ポン治郎)とその二(チュウ逸)の顔が
伊之助フィルターによって実際と大分違う顔になっているのに対し、
子分その三(ピョン子)の可愛らしさは修正なし。
原作にはなかった「主」描写でしたが、
アニメの「主」は虫が苦手な私には
鬼以上に不気味な姿でした…。
煉獄さんの夢。
これは夢というより過去の回想ですかね。
無気力になってしまった父・槇寿郎から
「くだらん」
「どうでもいい」
「どうせ大したものにはなれない」
と暴言を吐かれたにも関わらず、
弟・千寿郎にそのことを素直に伝え、
さらに千寿郎には
「お前には兄がいる 兄は弟を信じている」
「頑張って生きて行こう 寂しくとも」
と励ます姿。
このシーンも映画館で毎回涙していました。
煉獄さんは自身の夢の中でも
「考えても仕方がないことは考えるな」
と言っているように、超現実主義者というか、
幻想を抱いたり、後悔したりすることに
時間を割くことを良しとしないタイプのようなので、
現実と変わらない夢を見たのではないでしょうか。
各々の夢を受けての煙霧の語り。
「細心の注意」を払っていることに絶対的な自信を持っている魘夢。
列車に乗り込んだのが今回のメンバーでなければ
魘夢は計画通りに事を進めることができたのかもしれません…。
また煉獄さんの夢の中。
ロープで繋がっている女の子が庭で稽古をする煉獄さんと千寿郎君を見つけて
「本体がいる」
と焦り、「夢の端」へと急ぎます。
ここで魘夢の「無意識領域」と「精神の核」
についての説明が入ります。
(この説明画面でグルグル回る映像を映画館でみるたびに
自分の頭もグルグルしていたのは私だけでしょうか)
「夢の端」から「無意識領域」へ侵入する際に使うアノ錐(きり)。
持ち手は魘夢の「骨」、切っ先は魘夢の「歯」で作られているそうです。
(コミックス7巻 第58話 最後のページ裏に記載あり)
煉獄さんの無意識領域。
頭上には青空が広がっているはずなのに、
立ち上る煙のせいで曇ってしまっています。
足元の炎は炎の呼吸のエフェクトのような華やかな炎というより
燃えるものがない環境で必死に燃えているような儚げな、
でも決して消えることのない炎に見えます。
その次は女の子の首を掴み、精神の核を守る煉獄さんが
描かれていますが、この時の臨場感あふれる効果音に
「夢と現実の境」を意識させられます。
そして竈門家のおせんべい事情。
ここも劇場版オリジナルですね。
「食べる係だ」
なんて冗談も言えるいいお兄ちゃんの炭治郎。
アイキャッチ明けから違和感を覚え始める炭治郎。
(今回のアイキャッチはコミック第57・58話の扉絵でした)
それにしてもよく働く炭治郎。
薪拾いから帰ってすぐに川へ水汲みに行くなんて
かなりの重労働のはず。
そんな生活の積み重ねで体力もついていたんでしょうね。
そして水の流れや光の反射がとても精密に描かれている川面を見るたびに、
ufotableさんへ心の中で拍手喝采を送っています。
炭治郎が夢だと気づいたタイミングで箱から出てくる禰豆子。
ここの禰豆子もかわいらしさが画面全体にあふれています。
炭治郎の手を持ってセルフよしよし
→起きない炭治郎に頭突き
→おでこから流血
→痛みで泣きながら爆血
このコミカルな一連の流れがストーリーを動かします。
普段着から隊服へと外見が戻った炭治郎。
涙ぐむ兄弟たちを背に家を飛び出し、鬼を探します。
その先で禰豆子に呼び止められる炭治郎。
この場面で音楽も止まるのもすごい演出。
鬼ではない、人間の禰豆子。
炭治郎の戦う目的がすぐそこに現れ、炭治郎は思わず立ち止まります。
ここで竈門家全員集合。
落ちてくる雪、「竈門炭治郎の歌」ピアノアレンジ、
そして炭治郎の「本当なら(6回)」。
とどめに六太の
「おにいちゃん おいていかないで」
にもかかわらず、一度も振り返ることなく走り出す炭治郎。
走りながら
「たくさん ありがとうと思うよ
たくさん ごめんと思うよ」
本当に炭治郎は心がきれいなだけでなく、とても強い主人公ですね。
この場面も涙なくして観ることは出来ません。
炭治郎と繋がっていた結核の少年が見た炭治郎の無意識領域。
同じような方も多いと思いますが、初見の際に
「ウユニ塩湖みたい」
という印象を持ちました。
そのあと、善逸と伊之助の無意識領域はまるっとカットされましたが、
おそらく次回のどこかに組み込まれるのでは、と予想しています。
最後は父・炭十郎の声を聞き、自分の首を切る炭治郎。
雪の上に炭治郎の血しぶきが飛んで第三話終了です。
予告でも炭十郎さんが登場して炭治郎と向かい合って会話をしていました。
「しなやかで強い人間」
炭治郎が目指すべき姿。
この表現にぴったりの登場人物が炭治郎以外にもう一人頭に浮かびました。
「始まりの呼吸」のあの人です。
次回タイトル「侮辱」を笑顔でアナウンスしてくれた炭治郎。
本気で怒りを爆発させるところは本編までおあずけ。
それでは!
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